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ラベルを具体的に

ラベルのあいまいさを減らし、より具体的にするにはどうすればよいのか考えていきます。組織やナビゲージョンシステム同様に、ラベルもひとつのシステムだということを忘れないことも大切です。計画されたシステムもあれば、そうでないものもあります。成功しているシステムはその内容を統一する特徴を1つは持っているものです。成功しているラベリングシステムの典型的な特徴のひとつとして、「一貫性」が挙げられます。なぜ一貫性が重要なのか。それは一貫性が予測可能であることを意味し、予測可能なシステムは覚えるのが容易だから、と繋がります。システムが一貫したものであれば、ラベルを1、2個見れば残りのラベルの見当がつきます。一貫性サイトに初めてやってきた訪問者にとっては特に重要ですが、すべてのユーザーにメリットがあります。ラベリングが覚えやすく、使いやすくなり、気にならなくなるからです。一貫性に影響を及ぼす問題は数多く存在しています。一つに「スタイル」があります。無計画に使用されている句読法は、ラベリングシステムによくある問題です。これは取り除けないにしても、スタイルガイドで対処できます。プルーフリーダー(校正役)を雇ったり、Strunk&Whiteを購入したりすることを検討しましょう。更に「表示」が挙げられます。スタイルと同様に、フォントやフォントサイズ、色、余白、グループ化にも一貫性を持たせることで、視覚的にラベル群の統一性が強化されます。また「構文法」もあるでしょう。動詞形のラベル(例:「~する」)や名詞形のラベル(例:「○○」)、疑問形のラベル(例:「~はどうするの?」)などが入り混じっているラベルもよく見受けられます。明確なラベリングシステムでは、ひとつの構文法を選択して、それに統一したほうが良さそうです。そして「粒度」も同様です。ラベリングシステムでは、ラベルによって表現される詳しさの粒度は揃えたほうがよいでしょう。インデックスのような例外は別として、粒度の異なるラベルが一緒にあると混乱のもとです。ほか「総合性」です。ラベリングシステムに目立ったギャップがあると、ユーザーはつまずいてしまいます。例えば、洋服の小売店のサイトのリストにいろいろ挙げられている中で、「シャツ」だけなかったらどうでしょう。「この店はシャツを置いていないのだろうか?それとも記載漏れか?」のように、訪問者に疑問を持たせてします。一貫性の向上に加え、総合的に取り扱う内容の範囲を押さえると、ユーザーはサイトをざっと見て「このサイトが提供してくれるものは何か」を推測しやすくなります。最後に「顧客」を挙げたいと思います。サイトの主な顧客が使う言葉を考慮して、各ユーザー層が使用する用語が完全に異なるなら、指し示すコンテンツは同じでも、顧客ごとに別のラベリングシステムを開発したほうがいいです。